QUAD-G メーターは、ブレーキ・旋回・加速による荷重移動を可視化し、なめらかな操作の練習を支援するiPhoneアプリです。 4輪の推定荷重と前後・横G、G-Gダイアグラムを表示。iPhoneのセンサーとGPSを使うため、追加機器は不要です。 Premiumのデータロガーでは、走行後にGの変化を再生し、操作のつながりを振り返れます。
4輪荷重はGと車両諸元からの推定値です。練習はサーキット等の閉鎖環境で行い、走行中は画面を注視しないでください。
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荷重移動(重量移動、ウェイトトランスファー)とは、加速・減速・旋回によって、車重が4本のタイヤの間で移動する現象のことです。 ブレーキを踏めば前へ、加速すれば後ろへ、右に曲がれば左(外輪)へ移ります。車が重くなったり軽くなったりするわけではなく、 同じ重さの配分が変わるだけです。
実車ではさらに、前後トレッド、ばね上/ばね下質量、サスペンション特性などが各輪への配分に影響します。
タイヤが路面に伝えられる力には上限があります。旋回の横力も、加速・ブレーキの縦力も、 すべて手のひらほどの接地面から生まれているからです。この上限を円で表した模式図が摩擦円です。
加速・ブレーキの縦力と旋回の横力は、別々ではなく1本の合力としてタイヤに働きます。 合力が円の縁に達すると、それ以上の力は出せません。 ブレーキに力を使うほど旋回に使える力は減り、フル制動中はほとんど曲がれないのはこのためです。
摩擦円の半径(出せる力の上限)は、そのタイヤに乗っている垂直荷重で決まります。 荷重移動が起きると、外輪の円は大きく、内輪の円は小さくなります。 ただし円の半径は荷重に比例しては広がらず、内輪が失った分を外輪が補い切れません。 荷重移動が大きいほど、4輪の円の合計は目減りします。
実際の限界は真円ではありません。縦と横で出せる力が異なり、荷重、キャンバー、路面、スリップの状態でも形が変わるため、楕円や少しゆがんだ形になります。
アンダーステアとオーバーステアは、ハンドルを切った量に対して、車がどのくらい向きを変えるかを表す言葉です。 同じカーブでも現れ方が変わるのは、走らせ方によって荷重の配分が刻々と変わるからです。 ここまで見てきた荷重移動が、そのままこの2つの挙動につながります。
ハンドルを切り増しても、思ったほど車の向きが変わらない状態です。限界付近では、多くの場合、前輪側の曲がる余力が先に少なくなっています。
ハンドル操作に対して、車の向きがほぼ期待どおりに変わる状態です。前後のタイヤが持つ余力のバランスが取れています。
ハンドルを切った量よりも車の向きが大きく変わり、後ろが外側へ動きやすい状態です。限界付近では、多くの場合、後輪側の余力が先に少なくなっています。
鍵になるのは、タイヤの荷重感度という性質です。タイヤのグリップは荷重とともに増えますが、同じ割合では増えません。 荷重が2倍になっても、出せる力は2倍にはならないということです。 そのため左右で荷重差が付くと、外輪が増やせる力より内輪が失う力のほうが大きく、その軸の左右合計グリップは目減りします。 荷重が動くたびに前軸と後軸が出せる横力の比が変わり、 アンダーステアもオーバーステアも、この比が崩れてどちらかの軸の余力が先に尽きた結果として現れます。
| 場面 | 荷重の動き | 現れやすい傾向 |
|---|---|---|
| ブレーキング コーナー進入 | 前輪の荷重が増え、後輪の荷重が減る | 後軸の横力の上限が下がり、リヤが外へ流れやすい=オーバーステア方向。進入で車が向きを変えやすいのはこのためです。 |
| 加速 立ち上がり | 後輪の荷重が増え、前輪の荷重が減る | 前軸の横力の上限が下がり、外へ膨らみやすい=アンダーステア方向。 |
| 旋回中に前軸の左右荷重移動が大きい | 前輪の内外で荷重差が大きくなる | 荷重感度により前軸の左右合計グリップが目減りし、アンダーステア方向。 |
| 旋回中に後軸の左右荷重移動が大きい | 後輪の内外で荷重差が大きくなる | 同じ理由で後軸の左右合計グリップが目減りし、オーバーステア方向。 |
なお加速時は荷重移動だけで決まりません。駆動力が大きい後輪駆動では、後輪が駆動に力を使い切ってオーバーステア方向になることもあります。摩擦円で見たとおり、縦と横の力は取り合いになるためです。
Gメーター(Gフォースメーター)は、車に生じる前後・横の加速度をG単位で表示する計器です。 その2方向を平面上へ記録するG-Gメーター(G-Gダイアグラム)では、縦軸に前後G、横軸に横Gを取り、その瞬間の合成点をプロットします。 点が中心から遠いほど、そのとき大きなGが出ていたことを意味します。
形は似ていますが、摩擦円がタイヤ1本の限界を表すのに対し、車両のG-G図は、4本のタイヤ、駆動系、ブレーキ、空力を合わせた車両全体の到達範囲です。 タイヤ1本の限界線をそのまま車両へ当てはめることはできません。 横方向の範囲は路面のバンクによって広がる場合があり、加速側はエンジン/モーターの出力によって制約されます。
低速では駆動輪の摩擦、荷重移動、駆動方式が加速限界を決めやすく、高速ではエンジン/モーター出力と空気抵抗の影響が強くなります。 出力上限が支配する領域では、駆動力はおおよそ 出力 ÷ 速度 となるため、速度が上がるほど加速Gは低下します。制動側は4輪のブレーキが使え、回生に加えて摩擦ブレーキも働くため、通常は純加速より大きなGを出せます。
一般的な乗用車では、速度による空力荷重の変化が小さく、G-G図の大きさは大きく変わりません。 一方、ダウンフォースを使うレースカーでは、速度が上がるほど横方向と制動側の範囲が広がります。速度ごとのG-G図を積み重ねた立体がパフォーマンスエンベロープです。
SYNSETECH LTD / 日本語・英語対応
QUAD-G メーターを使うと、ここまで説明した荷重移動、G-Gダイアグラム、車体姿勢、過渡域のアンダーステア/オーバーステア傾向を実際の走行で確認できます。 前後Gと横Gを表示するGメーター(Gフォースメーター)として使いながら、4輪の荷重配分も同時に見られます。 iPhoneのモーションセンサーとGPSを使うため、OBDアダプターや追加センサーは必要ありません。 G・角速度・姿勢は端末のセンサーから取得し、4輪荷重は車両諸元とGから推定して表示します。
4本のタイヤにかかる推定荷重を四隅に表示します。ブレーキ、加速、旋回で荷重配分がどう変わったかを色と数値で確認できます。
横Gと前後Gの合成点を描き、走った軌跡(トレール)と、そのセッションで到達した範囲の外形(包絡線)を重ねます。
旋回や加減速によって、車体が左右・前後へどのくらい傾いたかを表示します。
横G・ヨーレート・速度の時間変化から、走行中に現れるアンダーステア方向/オーバーステア方向の傾向を音声と色で確認できます。




解説してきた4輪荷重・G-Gメーター・ロール・アンダーステア/オーバーステア判定に加えて、走行そのものを記録・計測する機能があります。
地図を長押しでスタート/ゴールとセクターラインを設定。サーキットに限らず世界中どこでもコースを作れ、周回とポイント・トゥ・ポイントの両方に対応します。
現在タイム、周回数、LAST、BEST、ベスト比、各セクターを走行中に見やすい大きさで表示。画面タップで区間デルタ・累積デルタ・タイム中心の表示を切り替えます。
速度で色分けしたコースマップと、G・ヨーレート・姿勢の時系列チャート、G-Gダイアグラムを1本の再生カーソルで同期して確認できます。
記録した走行データはCSVで書き出せます。外部の解析ツールで自由に扱えます。
テーマとアクセント色、数値コラムの項目、各メーターの表示範囲、荷重の単位(%/kgf)、描画レートを調整できます。
アカウント登録・ログインは不要。記録は端末内に保存され、自分でCSVを共有しない限り外部に送信されません。
| プラン | 内容 |
|---|---|
| 無料 ¥0 | 4輪荷重モニタリング、G-Gメーター、ヨーレート、ロール/ピッチのリアルタイム表示。 |
| Premium 買い切り 日本 ¥500 その他の地域 US$4.99 | GPSラップ/セクタータイム計測、データロガー・ビューワー(CSV出力)、アンダーステア/オーバーステア警告、表示のカスタマイズ。1回のお支払いのみで、サブスクリプションや自動更新はありません。 |
価格は税込の表示価格です。国・地域や為替の状況により変わることがあります。最新の価格は App Store をご確認ください。
iOS 対応。Android版は現在開発中です(近日対応予定)。
QUAD-G メーターは、荷重移動の練習を支援するSYNSETECHのiPhoneアプリです。iPhoneのセンサーとGPSで前後G・横Gを取得し、車両諸元から計算した4輪の推定荷重とG-Gダイアグラムを表示します。ブレーキ・旋回・加速で荷重配分がどう変わるかを確認でき、OBDアダプターや追加センサーは不要です。
QUAD-G メーターのPremiumにはデータロガーとビューワーが含まれます。記録したコースマップ、G・ヨーレート・姿勢のチャート、G-Gダイアグラムを同期して再生し、ブレーキから旋回、加速への操作のつながりを走行後に確認できます。データロガーは無料版には含まれません。
加速・減速・旋回によって、車両の重さの4本のタイヤへの配分が変わる現象です。ブレーキで前輪へ、加速で後輪へ、旋回では外側のタイヤへ荷重が移ります。車全体の重さは変わらず、配分だけが変わります。移動量は前後G・横Gと重心の高さに比例し、前後方向はホイールベースに、左右方向はトレッドに反比例します。
定常的なグリップという意味では少ないほうが有利です。タイヤには荷重感度があり、左右の荷重差が大きいほどその軸の合計グリップは目減りするためです。重心を下げることがもっとも根本的な対策です。一方で、ターンインでは減速で前輪へ荷重を移して前タイヤの摩擦円を育ててから曲げるなど、過渡的には荷重移動を積極的に使う場面もあります。減らす工夫と使いこなす技術の両方が重要です。
いいえ。Gと車両諸元から計算した荷重移動の推定値です。前後Gと横G、重心高、ホイールベース、トレッド、前後重量配分などから各輪の荷重を求めています。実測ではないため、入力した車両諸元が実車と離れていると表示も離れます。
不要です。iPhone内蔵のモーションセンサーとGPSだけで、G・ヨーレート・ロール/ピッチの計測と、荷重移動の計算、ラップタイム計測のすべてが動作します。
一般には、どちらも車に生じる前後・横の加速度をG単位で表示する計器を指します。厳密には力そのものではなく加速度の表示です。G-Gメーターは、その前後Gと横Gを平面上へ記録したものです。
そのセッション中に到達したGの外周です。走行で到達した範囲は分かりますが、全方向で限界まで入力していなければ物理的なグリップ限界線ではありません。速度、勾配、バンク、タイヤ状態などが混ざった平面上の到達履歴です。
車体が実際に傾いている角度です。ハンドルの切れ角ではありません。「センサー」は路面のバンクやタイヤのたわみも含み、「近似」は横Gを使った簡略モデルの表示です。
横G・ヨーレート・速度の時間変化を使います。オーバーステア方向は基準ヨーレートに対する実ヨーレートの過剰、アンダーステア方向は高い横G利用時のヨー応答減衰を見ています。安定した定常旋回は警報しない設計です。あくまでコーション表示であり、タイヤ力、舵角、横滑り角の直接計測ではありません。
コース設定は地図上のどこにでも作れるため、周回コースでもポイント・トゥ・ポイント(ラリー・ヒルクライム)でも計測できます。ただし本アプリはサーキット等の閉鎖された環境での競技使用を想定しています。走行中に画面を注視する行為は道路交通法上の「ながら運転」に該当し罰則の対象となるため、公道走行中に画面を見ることは絶対に行わないでください。
現在はiOS版のみです。Android版は開発中で、近日対応予定です。
送信されません。アカウント登録もログインもなく、記録した走行データは端末内にのみ保存されます。ユーザーが自分でCSVを共有しない限り、データが端末外に出ることはありません。